フードロスを減らすサステナブルな食生活のために自宅でできること
「サステナブルな食生活とは何か?日常で取り組める8つのこと」の一つに食品ロスへの取り組みがあります。
最新の食ロス量は2021年の数字で、523万トン(前年度比+1万トン)です。
家庭から発生する家庭系食品ロス量は244万トン(前年度比-3万トン)でした。家庭からの食ロスは減少していて、食ロス削減の取り組みが進んでいることがわかります。
今回は、家庭から発生するフードロスの原因と対策について紹介します。
フードロスどんな食材が余るの?フードロスの食品と原因
食品ロスの発生頻度は月1・2回程度が最多
2022年7月にナビットでは、全国の主婦を中心としたモニター会員1000人を対象に「フードロス(食品ロス)」についてアンケートを実施しました。
「どのくらいの頻度で、食品や食材を捨ててしまうことがありますか?」という質問に対して、「月1・2回程度(34.0%)」が一番多く、続いて「週1・2回程度(23.9%)」となりました。捨てることが「まったくない」人は12.3%。「年1・2回程度」と比較的少ない人は22.7%でした。逆に「ほぼ毎日」は2.9%止まり、「週3・4回」も4.2%でした。
食ロスの原因は、ダントツ1位で「買いすぎる」
サステナブルな暮らしをガイドするサービス「ELEMINIST(エレミニスト)」が行った「食品ロスと賞味期限に関するアンケート」では、一般家庭における食品ロスの原因が何だと思うかを聞きました。その結果、「買い過ぎ」と8割近くの人が回答。食品ロスは必要以上に購入してしまうことで起きると、多くの人が自覚しているようです。
野菜と調味料がフードロスになりやすい
Oisixは、お客様1198人にアンケート調査を実施したところ、家庭内でフードロスになりがちな食品の第一位が「野菜」、第2位が「調味料」でという結果になりました。
なかなか使い切れない調味料の上位にあがった「柚子こしょう」「ナンプラー」「スイートチリソース」。調味料を余らせてしまう理由に60%以上の方が「量が多くて使い切れなかった」「風味を損ねてしまった」と回答しています。
Oisixでは「柚子こしょう」「ナンプラー」「スイートチリソース」、開封後は鮮度が気になる「山椒粉」や「おろし入りポン酢」、「ハリッサ」といった珍しい調味料も使い切りサイズで販売しています。また大きな規格だと買う勇気が出ないけど試してみたい時に使い切りサイズはとても便利ですよね。家庭内フードロスを削減しながら、さまざまな味のバリエーションを楽しめます。
プロテインブームの中でプロテインを余らせる人も続出?!
フィットネスブランド「VITAS」を展開するスリーピースは、直近半年以内にプロテインを購入した10代〜30代の男女1008名に対象に「プロテインの摂取状況とアレンジ事情」についてのアンケートを行いました。
半数以上の人がプロテインを1日1回以上摂取。一方で、購入したプロテインを飲みきれず余らせた経験を聞いたところ、56.9%の人が「はい」と回答しました。
余らせた理由で、最も多い回答は「美味しくなかったため」で43.5%、次いで「飲むことを習慣化できなかったため」で40.3%でした。
プロテインは一度開封すると劣化が進みやすく、開けたてより飲みづらさを感じてしまいます。また、適切に保存をしていないと、虫やカビが発生してしまうことも。
プロテインのフードロスにはプロテインアレンジレシピも有効なようです。
フードロスを減らすために一人一人ができること
販売方法
調味料など余ってしまいそうなものは使い切りサイズを探すのも一つ。
- 食べられる分だけパック売りをしてもらえると、一人暮らしなので助かる(30代/男性)
- 飲食店が利益だけを追求せずに、売り切るようにするべき(20代/女性)
- 調味料や野菜など、少量での販売や量り売りをする(40代/女性)
- ナッツなどだけでなく、果物や野菜も量り売りできるお店がより増えるといいと思います(20代/女性)
買い物の時
食材を買い過ぎないようにしましょう。
- 冷蔵庫内の整理整頓と、買い物リストを作ってスーパー等へ行くこと。意外と必要なかったのに無駄に買ってしまうことも多いので(30代/女性)
調理の時
食べられる分だけ作るようにしましょう。
- 買い物に行かない日をつくって、『家にあるもので料理する日』を週に1、2回つくっています(40代/女性)
保存の時
食べきれない食品は冷凍などの傷みにくい保存を工夫しましょう。
飲食店で食事をする時
食べきれる量の注文を心がけ、残ってしまった場合には持ち帰ること ができるか確認してみましょう(mottECO)。
宴会で乾杯後30分と終了前10分は食事を楽しみましょう(3010運動)
- 飲食店で残したものについて、持ち帰っても問題ない食品については、持ち帰ることが当たり前のことになるといいと思います(40代/女性)
- 飲食店でも自由に量を選択できたらいいなと思う(多すぎることとか結構ある)(20代/女性)
食べられない時
余ってしまう贈答品や食べきれない食料品は「フードドライブ゙」などを活用して、フードバンク等へ寄附することを検討しましょう。フードドライブは自治体やスーパー、コンビニ等で実施されている場合が多いので確認してみましょう。
- あまったものを適切に必要な人に渡せるように、フードバンクを充実させる(20代/女性)
- 近所の人と仲がいいと、おすそ分けもできるのでは?と感じる。私の住んでいる所が高齢者が多く、よくおすそ分けをしてくれてとても嬉しいため(20代/女性)
フードロスを減らしてサステナブルな社会へ
フードロスへの対策に取り組むことで、ゴミの削減と温室効果ガスの削減につながります。また、途上国では十分な量の食べ物を口にできず、栄養不足で苦しんでいます。将来、人口は増加することが予想されています。食の不均衡が是正されることに期待が持たれています。