捨てるなんてもったいない!野菜の隠れたおいしい部分のフル活用術

野菜を調理する時、茎や皮、葉っぱなどを何気なく捨てていませんか?実は、私たちが普段捨ててしまう部分にも栄養が含まれていて、おいしく食べられるのです。
私は現役の野菜生産者として、毎日新鮮な野菜を育てていますが、収穫した野菜の "捨てられる運命" になっている部分を見るたびに、もったいないと感じていました。
この記事では、普段捨ててしまいがちな野菜の部分の簡単レシピをご紹介します。
「隠れたおいしい部分」に注目する理由と背景
食品ロスは、日本が抱える大きな課題の一つです。農林水産省によれば、年間約600万トンもの食品が廃棄されています。その中には、まだ食べられる野菜の部分も多く含まれています。
捨てられる理由の多くは「衛生面が心配」「どう調理すればいいか分からない」と言われています。
実は、ブロッコリーの茎は固いイメージがありますが、皮を剥いてスライスすると柔らかく甘みのある食材に変身します。同様に、大根の葉やキャベツの芯も、工夫次第で立派な主役になります。
野菜まるごと活用のメリット
- 家計の節約効果
例えば、ブロッコリーを一つ買った場合、茎を無駄にせず調理すれば、サラダやスープ用の食材がもう一品増えることになります。大根の葉を活用すれば、別途葉物野菜を購入する必要がなくなります。食費以外にも、家庭ゴミの量を減らすことでゴミ袋代を節約することにも繋がります。 - 料理のレパートリーが広がる
簡単な一品料理のレパートリーが広がります。ブロッコリーを使って「茎のきんぴら」を作ったり、 スイカの皮を使って「皮の漬物」を作るなど工夫ができます。 - 環境への配慮
食品ロスを減らすことは、環境負荷の軽減にもつながります。廃棄された食品は、ゴミとして処理される際に温室効果ガスを発生させます。その量を減らすことで、地球環境の保護にも貢献できます。小さな取り組みでも、多くの人が実践すれば大きな成果に繋がるのです。 - 食育効果
子どもたちに野菜の活用方法を教えることで、食べ物を大切にすることを習慣として身に付けることができると共に、野菜の様々な部位の味や食感を知ることで、食への興味も深まります。
プロが教える!意外な食べられる部分
今回紹介する4品目の活用法は、どれも5分でできる簡単テクニックです。
①ブロッコリーの茎の活用術
ブロッコリーの茎は、皮を剥けば中は柔らかく甘みのある部分です。細切りにしてスープの具材にしたり、千切りにしてサラダや炒め物に加えると、食感のアクセントになります。茎を薄切りにしてピクルスにするのもおすすめです。
②キャベツの芯の活用術
キャベツの芯は、固いイメージがあるかもしれませんが、薄切りにして火を通せば甘みが引き立ちます。炒め物やスープに使うのが一般的ですが、芯をみじん切りにしてお好み焼きや餃子の具材に加えると、歯ごたえと風味が楽しめます。また、芯を一口サイズに切って漬物にするのも手軽でおいしい料理です。
③スイカの皮の活用術
スイカの皮は、白い部分を漬物にすると、さっぱりとしたおいしい一品に仕上がります。薄切りにして塩もみした後、酢や砂糖で味付けするだけで完成です。
さらに、細切りにしてきんぴら風に仕上げると、ご飯のお供にもぴったりです。
③大根の葉の活用術
大根の葉は、細かく刻んでごま油で炒めると、香ばしいふりかけが作れます。少量の醤油やみりんを加えると、ご飯が進む味付けに。
また、味噌汁の具材としても優秀です。また、葉を茹でて冷凍保存すれば、いつでも使える便利なストック食材になります。