糖化がお肌や体にに与える影響とは?糖化を防ぐ食べ物、糖化を進めてしまう食べ物を紹介
酸化が錆びなら、糖化は焦げ。簡単に説明すると、糖化とは食事などから摂った余分な糖質が体内のたんぱく質と結びつき、細胞を劣化させる現象です。糖化を進めてしまう食べ物や調理法、糖化を防ぐ生活習慣、糖化を予防してくれる食べ物、糖化を予防してくれるお茶を紹介します。
老化を加速させる「糖化」とは?
まずは酸化について理解しよう!
まず糖化の説明をする前に、酸化のお話をします。 酸化という言葉は耳にしたことがあると思いますが、酸化とは身体やお肌が金属のように錆びることです。 その原因は、活性酸素。 私たちは、酸素を吸って生きています。この酸素が全てエネルギーとして使われれば良いのですが、余った酸素が約2%が酸化力の強い活性酸素として細胞を錆びつかせてしまうのです。 つまり、人間は酸素を吸わないと生きていけないので、必ず酸化します。生まれた瞬間から、酸化に向かって生きています。
また更に酸化を進めてしまう原因として、ストレスや、紫外線、喫煙などの外的要因や、加工食品や、酸化した油、添加物など内的要因があります。 実は、この酸化は、糖化と密接に関係していて、酸化している方こそ糖化もしているのです。これが老化を進めてしまう原因です。
酸化の次は糖化を理解しよう!
酸化が錆びなら、糖化は焦げです。 糖化は、食事などから摂った余分な糖質が体内のたんぱく質と結びついて、細胞を劣化させる現象です。 イメージとしては、パンケーキを思い浮かべてください。
私たちの体は、歯以外はすべて「たんぱく質」から出来ています。 パンケーキで言うと、たんぱく質は卵や牛乳ですね。 その卵や牛乳に、砂糖や小麦粉などの糖を混ぜてフライパンで熱を加えたとき、パンケーキはこんがり焼けます。 これが糖化(メイラード現象ともいう)です。
糖化がお肌や体にに与える影響とは?
糖化が生み出すお肌への影響
糖化が進むと、パンケーキが焦げるように、体内の細胞も糖化反応により焦げて、色がキャラメル化し、くすみやシミの原因に。 また、コラーゲン(たんぱく質)の変性により、お肌の弾力が失われ、シワやたるみの原因に。
糖化が生み出す体への影響
糖+たんぱく質が糖化最終産物(AGEs)という異常たんぱく質に変化して、血管のコラーゲンが硬化すれば、動脈硬化や血管障害に。 脳でAGEsが生成すると、アルツハイマーに。 骨のコラーゲンが糖化されれば、骨粗鬆症に。 目の水晶体が糖化すれば、白内障に。 糖化は、多くの病気の原因との関連が指摘されています。 また、肌表面にセルライトがある人も、糖化している証拠です。 セルライトは肥大化した脂肪細胞のまわりのコラーゲンが糖化してできたものです。
糖化を進めてしまう食べ物とは?
糖化と聞くと、「炭水化物を食べなければ大丈夫!!」「糖質制限してるから糖化はしていないのでは?」と思う方もいらっしゃると思います。 しかし、炭水化物以外にも糖化を進めてしまう食べ物があるのです。 AGE値という値が高い食品を食べれば、それだけ身体の中にAGEが蓄積されることになるので、糖化現象が進みます。 同じ食材であっても、加熱するほどAGE値は高くなります。
AGE値は高くなる調理法は?
「生→蒸す→ゆでる→煮る→炒める→焼く→揚げる」の順番にAGE値は高くなります。 例えば、牛肉も生だとAGE値は957、シチューにするとAGE値は4900、ステーキにするとAGE値は9732です。 ちなみに、保温したままのコーヒーもステーキと同じくらいAGE値は高いです。
AGE値が最も高い食品ベスト3をご紹介
- 1位 かりかりベーコン AGE値91577
- 2位 ホイップバター AGE値26480
- 3位 セサミオイル(ごま油)AGE値21680
ダントツで、かりかりベーコンの値が高いですね。 加工食品は、元々AGE値が高いうえに、かりかりに焼いているため、群を抜いてます。 同じ、加工食品のハムや、ウインナー、チーズなどもAGE値が高いので、食べ過ぎには気をつけましょう。
あなたの糖化度をチェック
- 丼ものが好きでよく食べる
- いびきをよくかく
- 身体の関節が高い
- 食べるのが早い
- 朝ご飯を抜く
- たばこを吸う
- お茶より炭酸飲料が好き
- 煮物よりも揚げ物が好き
- 家にいるときゴロゴロしてることが多い
- ポッチャリしている
チェックが多いほど、糖化は進行しています。
糖化を防ぐには?糖化を防ぐ生活習慣
まず、糖化を防ぐには血糖値を上げない工夫が大事です。血糖値を上げないポイントを3つ紹介します。
1.ゆっくりと食事をする
ゆっくり食事をすることで、血糖値の上がり方も緩やかに。 早食いは、唾液の量も減るため、糖を分解出来ずに体内に吸収されるため、ゆっくりと良く噛んで食事をすることが大事です。
2.食べる順番を気をつける
ベジタブルファーストの食べ方で、血糖値をゆるやかに上げる。 野菜→汁→肉や魚→ご飯やパン、麺類など炭水化物の順番を心がけると良いでしょう。 食物繊維を多く含む野菜やキノコ、海藻類を最初に食べることで糖質の吸収を抑えることができる
3.適度な運動
血糖値は食後1時間に最も上がるため、食後30分頃に20~30分間ウォーキングなど少し汗ばむくらいの運動がおすすめ。
糖化を予防してくれる食べ物
ビタミンC
強力な抗酸化作用で皮膚の弾力に関わるコラーゲンを合成する栄養素。 レモンなどの柑橘類や、赤ピーマンや芽キャベツなどに多く含まれます。 揚げ物に、レモンをかけるのは、理にかなっているのですね。 ビタミンCは、2~3時間で体外に排出されてしまうという特性があるので、こまめに摂取することが大切です。
ビタミンB1
糖質の代謝を助ける栄養素。豚肉や、魚介、大豆製品などに多く含まれます 穀物なら、お蕎麦や、玄米を選ぶと、うどんや白米より多くビタミンB1が摂取できます。
αリポ酸
糖質の代謝に関わる成分。強い活性酸素消化作用があり、糖を消費しやすくするため、糖化を予防してくれる効果もあるそうです。 主に、ホウレンソウやブロッコリー、トマト、にんじんなどの野菜や、レバーなどの肉類に含まれています。
食物繊維
野菜、きのこ、海藻、こんにゃくなどに多く含まれてます。 血糖値の急な上昇を抑え、かさをふやして水分を吸収するので、満腹感を与え食べすぎを防止できます。また、腸内環境も整えてくれるので、便秘予防にも効果的。
糖化を予防してくれるお茶
日本茶
日本茶に含まれるカテキン(ポリフェノールの一種)は血糖値の上昇を抑え、糖化やAGEsの蓄積を予防してくれる効果があります。 AGEsにはいくつかの種類があり化学反応が進むうちに悪性化しますが、カテキンには、この初期の段階でストップをかけてくれます。
どくだみ茶
漢方の分野でも使用されるどくだみは、イソクエルシトリンやマグネシウムなどのミネラル類を多く含み、デトックス作用が高く、糖化により生成されてしまったAGEsの排出も行ってくれる。さらに、血管を丈夫にしてくれるので血行がよくなり巡りの良い身体に。
甜茶
花粉症の改善におなじみな甜茶は、抗糖化作用も高く、エラグ酸などのポリフェノール類がAGEsの生成を防ぎます。酸化した、たんぱく質やAGEsを分解・排出する能力があります。
抗糖化粧品とは?
最近、徐々に増えてきている抗糖化化粧品ですが、果たしてどんな成分が抗糖化作用があるのかを、しっかり理解したいところ。 主に、抗糖化作用があると言われている成分を3つご紹介します。
桜の花エキス
桜の花びらから抽出されるエキスで、コラーゲンやヒアルロン酸などの真皮の成分を作り出す線維芽細胞というお母さん細胞の糖化を抑制。加齢と共に減少する、コラーゲンの生成を促進してくれます。
ヨモギ、シャクヤク
加齢と共にAGEsが蓄積され、一度糖化してしまったら、糖化を減らすことはできないと言われていましたが、実は、ヨモギとシャクヤクには、AGEsを分解できる効果があると言われています。
セイヨウオオバコ
セイヨウオオバコ種子エキスの中に、プランタゴサイドというフラボノイドの一種である成分が含まれています。 これが、肌の糖化を防ぐ効果があると言われています。
いかがでしたか? まだまだ糖化は研究段階ですが、これから様々な抗糖化化粧品や、サプリメントがでてくると思います。 まずは、できることからスタートし、糖化を防ぐことで老化を遅らせ、アンチエイジング対策を。