「肌の乾燥を防ぐ」機能性表示食品で内外美容を実践!
女性にとって気になる肌の乾燥。化粧品でケアすることも大切ですが、体の内側から対応することも必要です。そこで、「肌の乾燥を防ぐ」と表示している機能性表示食品について解説します。
「肌の乾燥を防ぐ」と表示できる機能性表示食品はどのような商品があるの?
「肌の乾燥を防ぐ」と表示した機能性表示食品は多く、2021年9月26日現在で約280商品が消費者庁へ届け出されています。そのうちの約100商品が販売中です。
食品の種類別で見ると、サプリメントが約6割を占めます。サプリメント以外では清涼飲料水、スープ、ゼリー、ヨーグルトなどが人気。キャンディーやチョコレートといった菓子類も販売されています。
最近では生鮮食品も登場。豆モヤシ、ブロッコリースプラウト、ケールスプラウト、パイナップルなどがあります。
機能性表示食品を選ぶポイント
「肌の乾燥を防ぐ」働きのある機能性表示食品を選ぶ場合、商品パッケージに記載されている「届出表示」をしっかり読むようにしましょう。消費者庁へ届け出た表示内容を一字一句そのまま表示していますので、どのような人が対象で、どのような効果が期待できるのかが正確にわかります。
キャッチコピーでは対象年齢などが不明なので、キャッチコピーだけでなく十分商品を理解し選ぶのが適切。
例えば、「中高年の女性」などと対象者を限定している商品も少なくありません。これは、機能性の裏付けとなるヒト試験(人に食品を投与して行う試験)の被験者が、「中高年の女性」に限定しているためです。それ以外の年代や男性については確認されていません。「届出表示」をよく読んで、自分に適した商品かどうかを判断してくださいね。
表示内容は主に4つのパターン
では、具体的な表示内容を見ましょう。主に次の4つのパターンがあります。
- 肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する機能
- 肌の保湿力(バリア機能)を高める機能
- 肌の潤いをサポート
- 肌の潤いを逃しにくくする機能
これらは表現方法が少し違いますが、使用目的の点でどれも同じ意味です(作用機序は商品によって異なります)。
「肌の乾燥を防ぐ」さまざまな配合成分
次に、配合している成分を見ましょう。
商品数で多いのはヒアルロン酸ナトリウム。この成分は鶏冠から抽出したり、微生物で発酵させたりして製造されます。
商品数ではグルコシルセラミドも多いです。これは肌のバリア機能に関与するセラミドの前段階のもので、さまざまな植物に含まれています。
コラーゲンペプチドを配合した商品も登場。コラーゲンペプチドはコラーゲンの分子サイズを小さくしたもので、体内で吸収されやすいようにしています。
N-アセチルグルコサミンも人気。これはヒアルロン酸の元になる成分です。
アスタキサンチンと聞くと、「目に働く成分」とイメージする方が多いと思いますが、肌の乾燥防止もサポートします。届出資料によると、抗酸化作用を持ち、紫外線の刺激から肌を保護し、紫外線を浴びた肌を乾燥から守る機能があると説明しています。
また、ルイボスに含まれるエリオジクチオール-6-C-グルコシド、月桃の葉の抽出物なども注目されています。エリオジクチオール-6-C-グルコシドについては、「体の内側から水分分泌を促す」という作用があり、目・口・肌の乾燥が気になる方が対象です。
このほか、乳酸菌、グルコサミン塩酸塩、GABA、大豆イソフラボンなども機能性関与成分として利用されています。
機能性はどのような試験で実証しているの?
機能性を証明するための試験方法は各社によって異なりますが、ここでは代表的なものを紹介します。
まず、数十人から百人を超える被験者を2つのグループに分けます。12週間ほど一方のグループに機能性表示食品を摂取してもらい、もう一方のグループには見た目が同じの偽物(プラセボ)を摂取してもらいます。もちろん被験者は、自分がどちらのグループに所属しているのかわかりません。
各グループの角質(皮膚)水分量の変化を比べて、差が出たかどうかを確認します。角質水分量の値が高いと、肌の乾燥を防いで潤いを守る働きがあったことを意味します。
角質水分量のほか、皮膚の水分蒸散量、肌のキメや弾力性も合わせて測定するケースもあります。
肌の乾燥が気になり出したら試してみよう!
化粧品と食品の両方でケアする「内外美容」という言葉は従来からありましたが、科学的な根拠があいまいでした。しかし、今回見てきたように、機能性表示食品は企業の責任によって効果が確認されているわけですね。
安全性についても、過去に実施された安全性試験の結果や、食経験などを踏まえ、各社が確認しています。
肌の乾燥が気になり出したら、機能性表示食品を活用して内外美容を実践してみましょう。