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リモートワークで座ってばかりで起きる身体の不調とは?

カラダ
倉持江弥
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リモートワークで座ってばかりで起きる身体の不調とは?

昨年4月からの自粛生活もすでに1年半が経過し、リモートワークがあたりまえになっている方も多いのではないでしょうか。当院に来院される方の中にもリモートワークが長くなっている方がいますが、その症状はこれまでと変化しているように感じています。そんなリモートワーク特有の症状等を解説し、その対策を紹介したいと思います。

リモートワークでの長時間のデスクワークによる体のかたさが目立つ

なんといってもデスクワークが長いことで、体のコリを訴える方が非常に増えてきました。特に多いのが、太ももの裏の痛み(坐骨神経痛)や腰痛、肩こりです。

増えた不調1:座りすぎによる太ももの裏の痛み(坐骨神経痛)

これまでと比較して圧倒的に増えたのが太ももの裏の痛みです。お尻から太ももの裏までのひきつるような痛みで、坐骨神経痛のような症状です。座っていると太ももの裏はイスに圧迫されて、つねに潰されているような状態になっています。このまま何時間も同じ姿勢でいると筋肉や神経が圧迫されて、ガチガチに固まって痛みを生み出すという悪循環です。 オフィスにあるイスはデスクワークをするために作られていますが、自宅にあるイスが固いことで影響が出ているかもしれません。お客さんの中にはイスを変えたことで太ももの裏の痛みが楽になったという方もいらっしゃったので、ストレッチとともにイスを変えることも選択肢の一つでしょう。

増えた不調2:腰痛

座りっぱなしで痛みが出てくる代表が腰痛でしょう。背中が丸まってきたり、いい姿勢を取ろうとしすぎて腰に力が入りすぎたり。ずっとスクリーンを見ていることで、緊張状態が続いてしまうことが原因かもしれません。 座っている時間が長いと股関節がかたくなって、その結果として骨盤の動きがわるくなって腰痛になってしまいます。そのため、腰まわりを伸ばすだけでなく股関節のストレッチもやるようにしましょう。

増えた不調3:肩こりや頭痛

そして、もう一つ多いのが肩こりや頭痛です。これまで肩こりを感じていなかった方でもリモートワークが続くことで肩こりを訴える方が増えてきました。会社に行くとなると出社や退社の時間が決まっているのに、自宅で仕事をしているとついつい仕事が長引きがちではありませんか? 気付かぬうちにパソコンに向かっている時間が長くなって肩こりが強くなっている傾向の方が多くなってきました。

リモートワークによって歩く時間が圧倒的に少なくなっている

実はリモートワークによる一番の弊害は、歩く時間が少なくなることによる運動不足だと思っています。実際に、デスクワークをしている時間だけだったらそこまで変わらないかもしれませんが、通勤にかける時間が少なくなっている分だけ血液循環がわるくなり体への負担が大きくなっていると言えます。

歩く時間と歩数の関係

例えば、自宅から駅まで歩いて10分、駅から会社まで歩いて10分だとすると、往復で合計40分は歩いていることになります。だいたい10分のウォーキングで1,000歩と言われていますから、40分ですと4,000歩をロスしている計算になります。 では、実際にウォーキングのために40分取りますか?と言われるとなかなか取れないのではないでしょうか。40分マジメに歩くのは意外と大変で、通勤のありがたさを否が応でも実感せざるを得ません。

歩くことのメリット

歩くことで血液循環がよくなる

歩くことの最大のメリットは血液循環の促進です。カカトから地面について、足の裏を通って、つま先で地面を蹴る。普通に生活をしていく上でなんでもない動きでも、全身に血液をまわすためには欠かせない動きなんです。 心臓から体のすみずみまで血液を送るためには心臓の拍動が不可欠ですが、その血液を心臓に戻すためには、ふくらはぎや足指が動くことによる筋肉の動きが必要になってきます。これを筋肉のポンプ作用といって、歩く距離が短くなるほどポンプ作用が弱まるということがわかってきました。 「足がむくみやすい」 「手先や足先が冷たい感じがする」 といったときには血液の循環がわるくなっているということも頭に入れておいてください。

歩くことで全身のコリも改善する

さらに歩くことで太ももの裏や腰痛、肩コリなど体に感じる痛みを軽減する効果も期待できます。実は会社でデスクワークをしていても、自宅でリモートワークをしていても、トータルでパソコンに向かっている時間はそこまで変わっていないという方も多いのではないでしょうか。それなのに体に痛みを感じやすくなっているのはなぜか? おそらく歩く時間が少なくなったことで、全身の血液循環がわるくなったこと、それから単純に筋肉を動かさないことによる体のコリが起きやすくなったこと、この二点が考えられます。 筋肉はゴムのような性質をしているので、動かさなければ固まるだけですし、固まったものを急に動かすと切れて痛む可能性も出てきます。

一日の歩数が4,000歩も減ってしまえばそれだけ筋肉がかたくなってしまうことも想像に難くありません。歩く時間を40分まとめて取るのが難しくても、15分を2回に分けて行うとかでも十分効果があるので少し意識して体を動かすようにしてください。

リモートワークは同じ姿勢が長くなりがち

リモートワークが長くなることで、体のコリを感じている方は圧倒的に増えたように感じます。ただし、会社への移動時間がなくなった分を自分で動く時間にあてている方は、逆に毎日を快適にすごしているとも話しをしています。 体は同じ姿勢でいる時間が長いほどかたくなりがちです。その時間を有効に使えるかどうかはあなた次第ですので、無理なくできることから始めてみませんか。

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