メニューを閉じる
メニューを開く
  • 食・料理
  • 美容
  • カラダ
  • 食育
  • SDGs

飲み過ぎ食べ過ぎたときの対処法

カラダ
YOKARE編集部
プロフィール画像
飲み過ぎ食べ過ぎたときの対処法

忘年会や新年会シーズンは、ついつい食べ過ぎたり飲み過ぎたりしがち。そこで、「食」から様々な課題を解決し、元気な社会を創造する一般社団法人日本健康食育協会は、20歳以上60歳未満の男女全国1,000人を対象に、「飲み過ぎ・食べ過ぎたときの対処法」について調査いたしました。

飲み過ぎてしまったとき、みんなの対処

男性の83%、女性の85%は対処する

「飲み過ぎてしまったとき、その日のうちに何か対処するか?」を尋ねたところ、「する」(男性:47.6%、女性:39.6%)、「飲み過ぎることはない(男性:19.6%、女性:31.0%)、「飲めない」(男性:23.2%、女性:22.8%)、「しない」(男性:9.6%、女性:6.6%)となりました。「飲みすぎることはない」「飲みない」を除くと、男性の83%、女性の85%はその日のうち何らかの対処はしていることになります。

6割前後の人は「水やお茶をたくさん飲む」

「する」と回答した男性238人・女性198人に「主にどのような対処をするか?」尋ねました。男女共に6割前後の人が「水やお茶をたくさん飲む」(男性:55.9%、女性:65.2%)と回答し最多となり、次点の「肝機能を高める薬やドリンク剤、サプリを飲む」(男性:8.4%、女性:7.6%)でも男女共に1割に満たない結果となりました。

食べ過ぎてしまったとき、翌日のみんなの対処

「食べ過ぎてしまったとき、翌日何か対処するか?」を尋ねたところ、「する」(男性:52.0%、女性:59.2%)、「食べ過ぎることはない」(男性:25.8%、女性:23.0%)、「しない」(男性:22.2%、女性:17.8%)となりました。

食事の量を減らす、食事を軽いものにする

「する」と回答した男性260人・女性296人に「主にどのような対処をするか?」尋ねました。女性では「食事の量を減らす」(男性:24.6%、女性:37.5%)、男性では「食事を軽いものにする」(男性:26.9%、女性:30.7%)が最多となり、女性の7割弱が食事の量を減らしたり、軽くしたりすることで対処している結果となりました。一方、男性はこれら以外にも「胃腸薬を飲む」(男性:13.1%、女性:7.1%)や「運動する」(男性:8.1%、女性:5.1%)など、食事以外で対処している方も目立ちました。

今回の意識調査を見ると、女性の方が飲み過ぎることなく上手にお酒を楽しんでいるようです。飲み過ぎたときには、男女共に何らかの対処をしている人が多くおり、中でも水やお茶を飲むという人が圧倒的に多く、それ以外のことはあまり意識していない結果となりました。 また、食べ過ぎてしまうのは女性の方が多いですが、翌日の対処を意識している人も多いです。男女共に食事の量を減らしたり、軽いものにしたりする人が大半で、男性は胃腸薬を飲む、運動するなど他の対処をする人がいる一方、女性は少ない傾向にありました。また、一汁一菜のシンプルな食事にする人は男性に多かったのが意外でした。

「飲み過ぎ・食べ過ぎたときの正しい対処法」をアドバイス

「飲み過ぎてしまったときでも健康を害しにくくするコツ」と「食べ過ぎてしまっても、太りにくく、体調を崩しにくくする方法」をお米先生・柏原 ゆきよ先生がアドバイスします。

お酒を楽しんでも健康を害さないためのコツ

最初に度数の高いお酒を飲まないようにしましょう。空腹状態に強いお酒を飲むと、胃腸の粘膜を荒らす原因となります。
アルコールを分解する肝臓は、主に糖質をエネルギー源として働いているため、糖質の少ない食事は、肝機能への負担が大きくなってしまいます。お酒を飲むとき、ごはんを食べずにつまみばかりという人も多いですが、エネルギー不足(糖質不足)の状態でお酒をたくさん飲むと、肝機能が悪くなりやすいので注意してください。

ごはんを食べずにつまみばかりという人は、締めにごはんを食べましょう。肝臓の働きを助けるのに効果的です。

アルコールの分解がスムーズに行われるので、二日酔いにもなりにくく、翌朝、体が軽く楽になり、また便通にも繋がりやすいため、お腹周りもスッキリしやすいです。

締めはシンプルなごはんがオススメ

お茶漬けや雑炊は咀嚼せずに流し込んでしまい、炒飯やカレーライスなども早食いしやすいうえに脂質も多くなりがちなので、オススメしません。

シンプルな白ごはんやおにぎりが最適です。ごはんと一緒に味噌汁を飲むと、より効果的。アルコールで冷えた胃腸を温めて代謝を高め、胃腸の粘膜の修復やアルコールで疲れた肝臓の回復を助けてくれます。

締めのラーメンの影響

飲んだらラーメンや甘いもので締めたいというのは、肝臓がエネルギーを欲しているために起こる現象と言われています。つまみなどで塩分を多く摂った状態でラーメンを食べると、塩分過多によりむくみやすくなり、翌日のもたれにも繋がります。アイスクリームやチョコレートなどの甘いものは、中性脂肪上昇や内臓脂肪蓄積に繋がるので、控えましょう。

食べ過ぎても太りにくく、体調を崩しにくい方法

食べ過ぎた翌日、食事を抜く人が多いですが、食事を抜くと血糖値スパイク(※1)などが起こりやすく、摂取エネルギーが急に減ることで代謝も下がってしまうため、かえって太りやすくなる傾向があります。

  • ※1 血糖値スパイクとは、食事によって上昇し通常は緩やかに変動する血糖値が、食後の短時間で急上昇と急降下する現象のこと。

食事を抜くとエネルギーを消費しにくい状態になり、溜め込みやすくなります。よって、次の食事の吸収が高まるため、溜め込みやすくなります。つまり、食べ過ぎと欠食の繰り返しは、悪循環の始まりとも言えるのでやめましょう。

オススメしたいのは、食事を抜かずに内容で調整する方法です。リカバリー食とも言える「ごはんと味噌汁」のシンプルな組み合わせを何食か続けること。おかずを少なくし、ごはんをしっかりとよく噛んで食べましょう。味噌汁は、具だくさんだとより効果的です。

お米には整腸作用があり、よく噛んで食べることで胃腸のぜんどう運動を活発にしてくれます。前日の食べ過ぎた食事を早く排出し、疲れ体調の回復を促してくれます。さらに、味噌汁と併せて摂ることで、胃腸の回復効果や代謝を高める効果が期待でき、体調や増えた体重のリカバリーを速くしてくれます。

また、ご馳走を食べるとき、その前の食事を抜く人も多いですが、実はこれも逆効果です。空腹状態が長くなった後は、血糖値が跳ね上がりやすく、脂肪の合成にも繋がってしまいます。夜に忘年会や新年会があってたくさん食べるなという日は、朝食や昼食は抜かないようにしましょう。食事内容は、リカバリー食と同じ。シンプルなごはんと味噌汁を摂っておくと、胃腸の機能を高めた状態でご馳走を食べることになるので、スムーズに消化が進みやすく、食べ過ぎの防止にもなります。

SHARE