ウコンの種類。春ウコン・秋ウコン・紫ウコン・黒ウコンは同じ仲間?どんな違いがあるの?
ウコンは、ショウガ科の多年草で、インドが原産で、紀元前からインドで栽培されています。生薬名 「鬱金(うこん)」、ハーブ名を「ターメリック」と言います。鬱金の意味は、「鮮やかな黄色」です。
通常はウコンと言われるのは「秋ウコン」または「赤ウコン」を指しますが、日本でよく利用されているは「春ウコン」「秋ウコン」「紫ウコン」の3種類があります。他にもウコンとつく植物では「黒ウコン」もあります。
「春ウコン」「秋ウコン」「紫ウコン」、さらには「黒ウコン」にはどのような違いがあるのでしょうか。
クルクミンが豊富な秋ウコン
ショウガ科ウコン属の多年草。
一般的に「ウコン」というと「秋ウコン」のことを指します。日本では沖縄で広く栽培され、ウッチンと呼ばれています。
秋ウコンの生薬名は、鬱金(ウコン)で、切断面は鮮やかなオレンジをしています。
クルクミンの含有量は、春ウコンの10倍とも言われています。クルクミンには、肝機能の向上や、コレステロール値を低下させる効果があります。このクルクミンが豊富に含まれるウコンは、「肝機能改善」「二日酔い予防」「抗酸化機能」が期待されています。
秋ウコンの地下茎を乾燥したターメリックは、カレー粉の原料やたくあんの色付けとして知られています。薬用養命酒にも生薬の一つとして配合されています。
ミネラルや食物繊維が豊富な春ウコン
ショウガ科ウコン属の多年草。秋ウコンとは同属別種です。
春ウコンの生薬名は姜黄(キョウオウ)で、切断面は鮮やかな黄色をしています。
秋ウコンと比べると、クルクミンは少なめですが、精油成分は6倍、ミネラルも6倍と言われています。
沖縄で古くから民間療法に用いられてきた生薬です。ミネラルや精油成分、食物繊維が豊富に含まれいて、お腹の調子と整える効果が期待されいます。健胃作用を期待するなら春ウコン。
冷え対策やデトックスには紫ウコン
ショウガ科の多年草でウコンの仲間です。秋ウコンや春ウコンとは同属別種です。生薬名は莪蒁(ガジュツ)、切断面は白っぽい紫色をしています。
春ウコンや秋ウコンと比べ、紫ウコンの根に含まれるクルクミンの含有量は少ないですが、多くの種類の精油成分が含まれています。
古くから胃腸に優しい生薬として知られています。アズレン、シネオール、カンファーなどが含まれています。アズレンには腸に溜まった老廃物を押し出す作用があり、デトックスに効果が期待されます。シネオールには胃液や胆汁の分泌を促進する働きがあり、肝臓障害・胃腸障害に効果が期待されています。カンファーには血行促進に作用します。
筋肉増強には黒ウコン
ショウガ科ですが、ウコンの仲間ではなく、ショウガ科バンウノン属の植物です。原産地のタイでは、クラチャイダムと呼ばれます。東南アジアでは古くから、ブラックジンジャーの根茎部を健康のために食してきました。日本では、黒ショウガや黒ウコン、ブラックジンジャーとも呼ばれます。
切断面は鮮やかな紫色をしています。
クルクミンは少量しか含まず、ポリフェノール、セレン、アミノ酸を豊富に含みます。ポリフェノールの一種でフラボノイドの一つである「ポリメトキシフラボン」という成分は、脂肪の代謝にアプローチすると考えられ、今注目を浴びています。