咳、消化不良、肥満…にトリカテゥ?!
トリカテゥはアーユルヴェーダの一つの処方です。トリカテゥは取り組みやすく、自宅でも試してみることができます。
今回はどんな時に、トリカテゥのポテンシャルが発揮されるのか紹介します。
トリカテゥはどんな時にオススメですか?
トリカテゥは黒コショウ ( Piper nigrum )、ロングペッパー ( Piper longum )、ショウガ ( Zingiber officinale )をブレンドして作られます。
トリカテゥは、乱れたトリドーシャ「ヴァータ(空・風)」、「ピッタ(火・水)」、「カパ(水・地)」を回復する目的で、さまざまなアーユルヴェーダの処方にも加えられています。増加したヴァータとカパを落ち着かせ、ピッタを増加させると考えられています。
また、研究ではトリカテゥにはアルカロイド、糖、フェノール、キノン、タンニン、トリテルペノイドが含まれていることがわかっています。これらの化学物質により、肥満、コレステロール、長期にわたる咳などに対する効果的な治療法となると期待されています。
咳や風邪のとき
アーユルヴェーダでは、咳はカパ(水・地)のバランスが乱れた時に起こると一般に知られています。
トリカテゥは、咳や風邪に効果的なハーブで、咳を抑え、粘液を放出し、空気の通り道を確保し、呼吸できるようにします。この作用は、カパのバランスを取る特性によるものと考えられています。
※カパとは、アーユルヴェーダの概念のひとつで、ドーシャの一つです。ドーシャと言われる生命エネルギーは「ヴァータ(空・風)」、「ピッタ(火・水)」、「カパ(水・地)」の3つの性質からなると考えられています。特にカパ(水・地)の傾向が強いと、湿度に弱く、咳や痰、鼻づまりなど呼吸器系に影響がでます。脂肪もつきやすく、むくみも出やすくなります。
消化不良のとき
アーユルヴェーダでは、消化不良は「アグニマンディヤ(agni mandya)」と呼ばれます。アグニは文字通り火を意味します。マンダとは弱さを意味します。つまり、アグニマンディヤとは弱い消化の火を意味します。
ピッタ(火・水)ドーシャがアンバランスになり、消化の弱い火になります。
摂取した食物が未消化となり、アーマ(体内の有毒残留物)が形成され、消化不良を引き起こします。
トリカテゥは、消化不良を改善するのに最も効果的なアーユルヴェーダの 1 つと考えられています。
肥満のとき
肥満は、悪い食習慣または身体活動の不足によって発生します。
消化不良によりアーマ(体内の有毒残留物)が過剰な脂肪の形で蓄積される状態です。
これにより、メダダトゥ(組織)のバランスが崩れ、肥満となります。
トリカテゥは、アーマ(体内の有毒残留物)を消化することで肥満を解消します。また、新陳代謝を良くすることで肥満の予防にもつながります。
また研究でも、トリカテゥは中性脂肪とLDLコレステロールを減少させ、HDLコレステロールを増加させることがわかっています。
カパ(水・地)・ドーシャの傾向のある人
トリカツは、カパ(水・地)・ドーシャの傾向のある人を元気にすることに役立つと言われています。
カパ・ドーシャの傾向が強い人は、水分代謝が遅く、むくみが出たりします。体重が増えやすいのも特徴、ため込みやすい体質で、一度増えると減りにくいです。