メニューを閉じる
メニューを開く
  • 食・料理
  • 美容
  • カラダ
  • 食育
  • SDGs

シミを作らせない!美白効果が期待できる天然由来成分とは?

美容
カシバタ
プロフィール画像
シミを作らせない!美白効果が期待できる天然由来成分とは?

雑誌やテレビなどでよく見かける「美白有効成分」という言葉。成分と聞くと何か化学的なものをイメージしがちですよね。

しかし実は、よく知っている植物から抽出されたものや、天然由来の原料から開発されたものも多く存在します。そこで今回は、天然由来の美白有効成分と美白が期待される成分をピックアップしご紹介します。

シミができるメカニズムをおさらい

まずはシミができるメカニズムについて簡単におさらいしましょう。

まず、紫外線などで肌が刺激を受け、メラノサイトにメラニン生成の指令が出されます。メラニンが作られ、メラニンが表皮に運ばれます。

正常なターンオーバーならばメラニンはアカとして自然に排出。しかし、ターンオーバーが乱れるとメラニンが残り、シミやくすみの原因に。

美白有効成分はシミができる流れのどこかをブロック。もしくはターンオーバーを促進してメラニンの排出をうながすことでシミができにくい肌に導きます。

美白効果が期待できる天然由来の成分

美白ブームの立役者でもある美白成分「アルブチン」はメラニン生成をブロック

アルブチンは1990年代の美白ブームの立役者でもある美白成分。コケモモやウワウルシ由来の成分で、メラニン生成をうながすチロシナーゼの働きを抑えることでシミやくすみを防ぎます。

美白成分「アルブチン」

アルブチンにはαとβの2種類があり、厚生労働省から美白有効成分として認められているのはβ-アルブチンの方で、刺激が少なく使いやすいといえます。

一方、α-アルブチンは江崎グリコが開発したもので、ハイドロキノンにブドウ糖を結合させた成分。メラニンの合成阻害はβ‐アルブチンの10倍とされていますが、美白有効成分には承認されていません。

発酵液から発見された「コウジ酸」はメラニン生成をブロック

コウジ酸は、日本酒や味噌に使われるコウジの発酵液から発見された成分です。

美白成分「コウジ酸」

チロシナーゼは銅イオンで活性化してメラニンを生成しますが、コウジ酸は銅イオンを奪い取る性質があります。銅イオンを奪われたチロシナーゼは元気をなくし、メラニン生成が抑制されます。

さらにコウジ酸は黄ぐすみにもアプローチ。年齢とともに肌が黄ばむのは、糖とタンパク質が結びつく「糖化」で生成されるAGEsという物質が原因。コウジ酸はこの糖化を防ぐサポートをします。

「カモミラET」「カモミールエキス」、メラニン生成ブロック&肌のターンオーバー促進

カモミールエキスは「シミを作らせない」「メラニンを排出する」という2つのアプローチが可能な美白成分です。メラニン生成の命令を出すエンドセリンをブロックしてシミを防ぎつつ、肌のターンオーバーをうながしながらメラニンの排出もサポートします。

美白成分「カモミール」

花王が発見したカモミラETは、このカモミールエキスから抽出された美白有効成分です。1999年に医薬部外品の美白有効成分として承認されています。

いちごやザクロ、マメ科植物に含まれる「エラグ酸」、メラニン生成をブロック

エラグ酸はいちごやザクロ、マメ科植物のタラなどに含まれる天然ポリフェノールです。メラニンを作る酵素のチロシナーゼから銅イオンを奪い、その働きを弱めてメラニンの生成を弱めます。

美白成分「エラグ酸」

この美白成分を開発したのはライオン株式会社。1996年には医薬部外品の美白有効成分として正式に承認されました。


「トウキエキス」はメラニン生成をブロック&メラニンを分散し薄くする

トウキはセリ科の植物で、漢方では当帰(とうき)として古くから用いられてきました。

美白成分「トウキエキス」

トウキエキスに含まれる美白成分、リグスチリドは以前から知られていましたが、最近では「分散美白」というメカニズムにも注目が集まっています。

肌のターンオーバーが順調なら、メラニンは肌表面まで運ばれアカとなって自然に排出されます。しかし長年紫外線を浴び続けることで、メラニンが排出されずに肌に居座ってしまう場合があります。それが老人性色素斑の原因です。

ここで活躍するのが、トウキエキスに含まれる酵素「カテプシンL2」。メラニンを細かく分解、分散させることでシミの色を薄くし、ターンオーバーで排出されやすくします。

「分散美白」とは、できてしまったシミに対して色素を分散し外に出すというアプローチ。トウキエキスはそのサポート役として期待されています。

「ルシノール」はメラニン生成をブロック

ルシノールは、モミの木に含まれる成分をヒントに人工的に生まれました。シミのもとであるメラニンは、チロシナーゼという酵素とチロシンが合体した結果、ドーパ→ドーパキノン→メラニンへと変化します。

ルシノールはこのチロシナーゼとくっつくことで、チロシンのメラニンへの変化を食い止めてシミを防ぎます。実はポーラが開発した成分で、医薬部外品の美白有効成分です。ポーラの製品にのみ使用されています。

胎盤から抽出される美容成分「プラセンタエキス」、メラニン生成をブロック&肌のターンオーバー促進

プラセンタエキスは、主に胎盤から抽出される美容成分です。羊や馬、豚のほか、魚卵の卵巣膜(海洋性)やメロン・バラの胎座(植物性)など種類も多様です。

プラセンタにはメラニンを作るチロシナーゼの活動を阻害し、メラニンの生成を抑える効果が期待されています。またアミノ酸やビタミン、酵素などの栄養成分も豊富で肌のターンオーバーをサポートする働きも期待されています。

その他にも保湿や肌荒れ防止、肌のハリや弾力アップの効果も期待できるため、マルチプレーヤー成分といえるでしょう。

大塚製薬独自の美白成分「エナジーシグナルAMP」、肌のターンオーバー促進

1000種類以上の植物や酵母を徹底的に調べる中で、種子や球根、母乳などの成長エネルギーに共通する成分「AMP」に注目。「AMP」をヒントに生まれたのが、大塚製薬独自の美白成分エナジーシグナルAMPです。

肌の代謝を活性化し、ターンオーバーによってメラニンの排出をうながすことで、シミを防ぐ働きが期待されています。2004年に美白有効成分として承認され、現在は大塚製薬のスキンケア製品のみに使われています。

サンスターが開発「リノール酸S」、メラニン生成をブロック

リノール酸Sは、ひまわり油などの植物油を原料にサンスターが開発した医薬部外品の美白有効成分です。

多くの美白有効成分が、メラニンを作る酵素であるチロシナーゼの働きを抑えてシミを防ぐのに対し、リノール酸Sはチロシナーゼそのものを分解し、量を減らすことでメラニンの生成を抑えるという特徴があります。植物油が原料なので、角層の水分蒸発を防ぐ保湿効果があるのも嬉しいところです。

資生堂が開発「4MSK」 、メラニン生成をブロック&肌のターンオーバー促進

4MSKは2003年に承認された美白有効成分です。ニキビ予防の有効成分であるサリチル酸をベースに、資生堂が開発したサリチル酸の誘導体です。

4MSKはチロシナーゼの活動を抑えてシミを防ぐ効果が期待できます。またサリチル酸誘導体なので角質軟化作用も期待でき、肌のターンオーバーをうながしながらメラニンの排出をサポートします。4MSKを使ったアイテムは資生堂のみの専売特許。さまざまな製品で使用されています。

SHARE