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美白有効成分のはたらきとは?代表的な美白有効成分も紹介

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美白有効成分のはたらきとは?代表的な美白有効成分も紹介

陽射しが強くなる季節は、紫外線が強くなる時期です。紫外線対策はもちろん、シミやそばかすなど「作らせないケア」が大切になってきます。

しかしシミ対策に使われる成分、つまり美白成分はとにかく種類が多い!「いったいどれを選べばいいの?」と悩んでしまう方も少なくないはず。

そこで今回はシミやそばかすなどができる仕組みを解説しながら、代表的な美白有効成分をピックアップ。それぞれの美白成分がどこでどう働くのかをわかりやすく整理してみました。

シミができるメカニズムとは?

美白有効成分の役割を知るには、まずは「そもそもなぜシミができるのか?」をおさらいしておきましょう。ポイントは、メラニンの生成過程とメラニン生成後の動きです。

シミができるメカニズム

①肌が刺激を受け、メラニン生成の命令を出す

紫外線、摩擦、ホルモンバランスの変化などの刺激によりケラチノサイト(表皮細胞)がダメージを受ける。「メラニンを作れ!」という指令をメラノサイトに送ります。

②メラニンが作られる

メラノサイト内で、チロシナーゼ酵素が活性化し、チロシンからドーパ→ドーパキノン→メラニンへと変化し、メラニンが作られます。

③作られたメラニンが表皮へ受け渡される

できあがったメラニンは肌の表皮にあるケラチノサイトへバトンパスされ、徐々に運ばれていきます。

④ターンオーバーが正常ならメラニンは排出される

お肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が正常なら、メラニンは肌表面に押し上げられて、最終的にアカとなってオフします。

⑤メラニンが排出されない場合、肌に沈着する

ターンオーバーが乱れているとメラニンが排出されず、肌内部にとどまってしまいます。これが、シミやそばかす、くすみとして肌に現れる原因となります

シミ予防の3つのアプローチ

美白有効成分はシミができるメカニズムのどこかで、そのプロセスをブロックします。

  1. メラニンを作らせない
  2. メラニンをため込ませない
  3. メラニンを薄くする

上記の3つのアプローチでシミ予防をかなえているのです。

代表的な4つの美白有効成分をご紹介

ここからは化粧品によく使われている、代表的な美白有効成分についてみていきましょう。

トラネキサム酸ーメラニン生成の命令をブロック

トラネキサム酸は、メラニン生成の指令役であるプラスミンの働きをブロックして、シミ・そばかすを予防します。さらに抗炎症作用もあるため、肌ダメージをやわらげながら美白をサポートします。

もともとトラネキサム酸は肌荒れケア成分として長年使われてきましたが、2002年に美白有効成分としても承認されました。

医薬品や医薬部外品として肝斑治療にも使われる一方、化粧品には配合できません。そのため現在購入できるトラネキサム酸入りの基礎化粧品は医薬部外品となっています。

ナイアシンアミドー作られたメラニンが表皮へ受け渡されるのをブロック

ナイアシンアミドは美白有効成分として承認された成分で、メラニンが肌表面に運ばれるのを防いでシミやくすみを予防します

さらに、コラーゲン生成を促してシワ改善にもアプローチする有効成分としても認められています。これひとつでシミもシワもどちらもケアできる頼れる成分です。

ハイドロキノンーメラニンが作られるのをブロック&肌に沈着したメラニンを薄くする

ハイドロキノンは、メラニンを作るチロシナーゼの働きを強力に抑え、シミを防ぐだけでなくシミを薄くする美白有効成分です。主に医療機関で使われています。

美白効果が高い一方で、肌刺激が強く副作用で白斑(肌の色抜け)が起こるリスクも。使用の際は、医療機関に相談してみるのも良い方法です。

最近では、ネット通販などでハイドロキノン入りの製品も販売されています。購入の際は高濃度のものは避け、説明書をよく読んで使用には十分注意しましょう。

ビタミンC誘導体ーメラニンが作られるのをブロック&肌に沈着したメラニンを薄くする

ビタミンC(アスコルビン酸)は美白効果や抗酸化作用が期待される一方で、不安定で肌に浸透しにくいという弱点も。そこで、安定性と浸透性を高めたビタミンC誘導体がスキンケア成分として広く活用されています。

ビタミンC誘導体は肌の中ではビタミンCに戻り、チロシナーゼの働きを抑えることでメラニンの生成をブロック。さらにできたシミを薄くする効果や抗酸化作用も期待できます。

また誘導体にも種類があります。目的やテクスチャーに応じて選ぶのもよいでしょう。

ビタミンC誘導体の水溶性速攻型

ビタミンC誘導体の水溶性速攻型には、VCエチル、ビスグリセリルアスコルビン酸、リン酸L-アスコルビルマグネシウムといった種類があります。

  • VCエチル
    毛穴とニキビケアにも。シミ・そばかすの予防効果が期待
  • ビスグリセリルアスコルビン酸
    グリセリンをプラスで保湿にも!
  • リン酸L-アスコルビルマグネシウム
    抗酸化作用とできてしまったシミ・そばかすに効果が期待

ビタミンC誘導体の水溶性持続型

ビタミンC誘導体の水溶性持続型には、L−アスコルビン酸 2-グルコシドといった種類があります。

  • L−アスコルビン酸 2-グルコシド
    水溶性の中でも安定性と持続力が高い

ビタミンC誘導体の油溶性

ビタミンC誘導体の油溶性にはテトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビルEXといった種類があります。

  • テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビルEX
    クリームにも配合でき、しっとりしている

ビタミンC誘導体の両親媒性

ビタミンC誘導体の水溶性と油溶性を持ち合わせている両親媒性には、パルミチン酸アスコルビルリン酸3Naとイソステアリルアスコルビルリン酸2Naといった種類があります。

  • パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na
    高浸透型ビタミンC誘導体。浸透率が高い
  • イソステアリルアスコルビルリン酸2Na
    化粧品に配合しても安定している高浸透型ビタミンC誘導体

美白有効成分は知れば知るほど奥深い!

今回ご紹介したのはごく一部で、自然由来のものや各メーカーが独自に開発したものなど、まだまだ注目すべき成分がたくさんあります。今回ご紹介しきれなかった美白成分は、次回まとめてご紹介する予定です。よかったらチェックしてみてくださいね。
 

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