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持続可能な漁業「受注漁」のメリット

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YOKARE編集部
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持続可能な漁業「受注漁」のメリット

顧客から注文が入った必要な魚だけを獲る新たなシステム「受注漁」が注目を集めています。天然の魚の漁獲量が減少傾向にあるなか、資源を守るための新たな漁業のかたちです。

漁業の課題と「受注漁」のメリットを紹介します。

漁業が抱える課題

水産庁の調査では20年の漁業就業者数は13万5660人で前年から6.3%の減少、08年と比べると約4割減少しています。新規漁業就業者数についても残念ながら減少傾向にあります。
高齢化も進み65歳以上が4割を占め後継者不足の問題も出てきています。

  • 水揚げ量によって取引価格が変動
  • 6次産業化による魚の乱獲
  • 乱獲による水産資源の枯渇
  • 漁業者の収入の不安定
  • 長時間の労働環境
  • 燃料や資材の高騰

岡山県で漁業を営んでいる邦美丸(くにみまる)の富永さんは、未来に水産資源を残し、漁業者の働き方改革と所得向上の為に「完全受注漁」を実施しています。
水揚げが減ってきているなか、漁師は差別化を図るための価格競争や厳選した魚を高単価で出荷せざるを得ない苦しい状況に追い込まれています。

この問題を解決できないかと、邦美丸では「受注漁」という手法で2022年4月~9月の期間試験的に実施したそうです。

受注漁の効果ポイント

1.操業時間を短縮し、ワークライフバランスの実現

受注漁開始前は1日の操業時間は約14時間でした。受注漁を開始してからは半分の約6時間に短縮。

操業時間が短縮されたことでプライベート時間が充実。家族との時間やコミュニケーションも増えました。

2.売上が倍増し収入が安定した

漁獲量が減っても、仲卸を通さず消費者と直接取引ができることにより、市場出荷がメインだった2017年に比べ売上が約2倍に増加しました。これにより、不安定な経営・収入の不安が軽減されました。

3.SDGsの理念に繋がる新しい漁業界を確立

漁師による乱獲(オーバーフィッシュ)を防ぎ、食品ロスや命の無駄をなくすことができます。余った魚をリリースすることは、「もったいない」でなく、「水産資源を守る」こととなります。燃料消費量や漁具の消耗を抑えられることが持続可能。

 

参考

持続可能な漁業を。地方から漁業界を改革していく「受注漁」を本格的に始動開始|PRTIMES

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