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「一日三食」の歴史、なぜ一日三食がいいの?

一日三食の概念は、今では当たり前のようになっていますが、かつて日本人は一日二食の生活をしていました。

日本で一日三食が推奨されるようになったのは1935年のこと。佐伯矩博士によって提唱されました。佐伯博士は、世界初の栄養研究所や栄養士養成施設を開設し、栄養学の父と呼ばれている人物です。佐伯博士は「人も国も食の上に立つ。」という考えの下、研究によって炭水化物、たんぱく質、脂質の「三大栄養素」が必要なことを導き、さらに一日に必要なカロリーの基準が、成人男性で2,500~2,700kcalだということを数値として表したのです。

今回は、一日三食摂ることで体にとってどのようなメリットがあるのか、一食や二食だとどのような影響が考えられるのかを解説します。


「一日三食」の歴史

一日三食が推奨されるようになったのは昭和の時代ですが、日本人が一日三食摂るようになったのは、江戸時代の元禄期と言われています。それまでは朝と夕の一日二食の生活が主流でした。

一日三食のきっかけは「明暦の大火」?!

日本人が一日三食になったきっかけは明暦の大火と言われています。
明暦の大火は江戸三大大火の一つで、江戸城を始め多くの大名屋敷が焼けた火事です。

頻繁に発生していたと言われている江戸の火事でも、歴史に残る大火となっています。この時、江戸の復興の為に全国から多くの大工や職人が集められ、一日中復興作業をおこなっていました。

しかし、肉体労働者にとって朝と夕の食事だけでは体力が持たず、朝と夕の間にも追加で食事が提供されるようになりました。これが現在の昼食に値するものです。

一日の活動時間が長くなったことも理由に一つ?!

一日の活動時間が長くなったことも一日三食に大きく関係しています。この頃、照明用の菜種油の普及により江戸庶民の生活様式は大きく変化していきました。それまで照明用油として使っていたのは、主にイワシの油。しかし、イワシの油は燃えるときに非常に強烈な臭いを発し、あまり多用されることはありませんでした。

しかし、技術の向上でそれまでは高級品とされていた菜種油の大量生産が可能になり、価格も下落。庶民にも手が出る価格となり、明かりを気軽に使うことができるようになりました。夜に明かりを使うことで一日の活動時間が長くなり、一日二食では足りず、一日三食の生活へと変化していったのです。

西洋でもエジソンの影響で一日三食に?

西洋でも一日二食が主流だったものの、エジソンの影響で一日三食になったとも言われています。エジソンはマスコミから「どうすれば、あなたのように頭が良くなれるのですか?」という質問に対し、「一日三食食べることだ」と答えたのです。

当時、誰もがエジソンのように賢くなりたいと憧れたもの。このセリフは人々に大きな影響を与えます。このことで先進国の食生活が変わり、日本にもさらに一日三食の習慣が根付いたと考えられています。

しかし、これにはエジソンの策略があったと言われています。当時エジソンはトースターを発明したばかり。朝食を食べることを普及させれば、トースターが売れると考えたのです。さらにエジソンは電気会社を経営していたことから、トースターが売れれば電気会社も儲かると考えたのです。

一日三食のメリット

一日三食のきっかけとなった時代背景には様々なエピソードがありますが、一日三食摂ることは、栄養バランスを整えやすくすることができるとして、厚生労働省も推奨しています。

一日に必要な栄養を一食や二食の食事で整えるのは意外と難しいもの。外食などが含まれると、栄養バランスはさらに偏ってしまうこともあります。食事を三回に分けて摂ることで、お昼に野菜があまり摂れていなければ夜に補うなどして、一日の栄養バランスを整えることが可能です。

「栄養3・3運動」のすすめ

この「栄養3・3運動」とは、3色食品群がバランスよく揃った食事を、朝・昼・晩の三食毎日摂ることで、必要な栄養素を摂取するというものを表しています。元々これは1952年に広島県庁の岡田正美技師が提唱した「栄養3色(3色食品群)運動」に由来するものです。

3色食品群とは、肉や魚、牛乳や卵など、体を作るもとになるもの(赤)。米やパン、麺や芋類など、エネルギーのもとになるもの(黄)。野菜や果物、きのこ類などの体の調子を整えるもの(緑)。というように、栄養素の働きから3つの食品グループに分類したもののことです。

最近では朝食を摂らない人が増え始め、一日三食の必要性を広めようと、この3色食品群に新たに“3食”を加えた「栄養3・3運動」が勧められています。

朝食を摂らないことでの影響

現代人は仕事で忙しい、朝から食欲がない、朝はゆっくり寝ていたい・・・などの理由から、朝食を摂らないという人も少なくありません。厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、朝食を摂らない人は20代で最も多く、男性では3人に1人、女性では4人に1人となっています。しかし、朝食を摂らないと身体への様々な影響が考えられます。

脳のエネルギー不足

脳はブドウ糖をエネルギー源としており、エネルギーが不足していると、集中力や記憶力の低下に繋がります。仕事や勉強の効率が下がり、イライラや体の不調の原因ともなります。一日の始まりである朝食は特に重要な役割を担っているのです。

午前中の体温が低いままに

人は寝ている間には体温が下がっています。朝食を食べることで体温を少しずつ上げていき、一日の体温を維持していきます。朝食を摂らない人は低体温になりやすく、免疫機能の低下や体の不調の原因にも。体温の上昇には朝食で牛乳や卵、肉、魚、大豆などからタンパク質を摂ることがおすすめです。

糖尿病のリスク

朝食を抜くと、前日の夜から次の昼食まで食事を摂っていないことになり、血糖値が低い状態が長時間続きます。すると、次の食事の際にそれを補おうと血糖値が急上昇してしまうのです。

本来血糖値は食事によって緩やかに上下することが望ましく、血糖値の急上昇はその上がりすぎた血糖値を下げようと、インスリンの過剰分泌を引き起こします。すると今度は下がった血糖値を補おうとし、次の食事でも血糖値の急上昇が起こるのです。血糖値の急上昇を繰り返すと糖尿病などのリスクや肥満などの原因となってしまいます。

一日三食でもカロリーオーバーには注意!

日本人は江戸時代以降、一日三食という習慣が根付いてきました。ただし、現代の食生活は健康志向が広まっているとはいえ、油分の多い食事や糖分の多い食品など当時の日本とは食事の内容も変わってきています。ただ当たり前のように一日に三食摂っていては、カロリーオーバーになってしまう場合も。肉体労働が多い生活や成長期ではない場合は、必要以上にカロリーを摂取してしまうことも考えられます。

また、夜遅い時間の食事は腸が休まらないので、おすすめできません。現代の一日三食は一度に摂る食事の量はほどほどに、栄養バランスをよく考えて摂る必要があるのです。八分目を心がけ、上手に一日三食の習慣を取り入れていきましょう。

参考資料
食生活のあり方を簡単に示した栄養3・3運動|厚生労働省

国民健康・栄養調査(平成29年)|厚生労働省