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肌トラブルを未然に防ぐオリーブ葉のちから

美容
YOKARE編集部
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肌トラブルを未然に防ぐオリーブ葉のちから

オリーブと聞くと果実やオイルを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。オリーブの果実とオイルには、栄養分がたっぷり含まれていて、美容や健康に良いということが知られています。

オリーブは、果実やオイルだけでなく、葉にもたくさんの栄養成分が含まれています。そして、オリーブ葉の美容や健康への効果は果実以上とも言われています。美容において、オリーブ葉はヒアルロン酸やコラーゲンの減少を抑えたり、ニキビの炎症を抑えたりする効果が期待されています。今回はオリーブ葉の美容に対する効果をご紹介します。

オリーブ葉とは

オリーブ葉は2,000年以上も前から、南ヨーロッパや北アフリカなどの地中海沿岸の国々で広く栽培されています。

オリーブが栽培されているサハラ砂漠の大西洋岸から西部砂漠やアラビア砂漠などに住むベドウィン族はオリーブ葉を噛んだり、葉のお茶を飲んだりしていました。そんな習慣を持つベドウィン族には糖尿病患者が少ないと言われています。

さらにオリーブ葉には心臓病やがんに対しての予防効果や抗菌・抗ウイルス作用、抗炎症作用があることも報告されています。

健康だけでなく美容にもオリーブ

オリーブといえば、その果実からとれたオリーブオイルが有名で食品や化粧品として使用されています。化粧品として使用した場合には保湿力が高いうえにサラッとした使用感で使いやすく、人気があります。実はあまり知られていないのですがオリーブ葉にも果実以上ともいわれる効果がたくさんあるのです。

ヒアルロン酸の分解を抑制するオリーブ葉

ヒアルロン酸とは、真皮層における水分保持のカギを握る成分です。

赤ちゃんの肌ってプルンプルンしているのは、肌にヒアルロン酸がたっぷりとあるから!しかしヒアルロン酸は30歳代から急激に減り始めてしまいます。40歳代になるとヒアルロン酸の量は赤ちゃんと比べると50%まで減少、さらに60歳代になるとなんと25%、4分の1にまで減少してしまうのです。

ヒアルロン酸は1グラムで6リットルの水を抱え込むことができます。そうして水を大量に抱え込むことによってクッションのようになり、潤いと弾力を保つのです。

ヒアルロン酸の減少はなぜ起こる?

ヒアルロン酸の減少を引き起こすのがヒアルロン酸を分解する酵素である「ヒアルロニダーゼ」です。「ヒアルロニターゼ」は、ヒアルロン酸を分解する働きを持っているため、美容整形などではヒアルロン酸注射をして失敗した場合に、やり直したりする際に使用されます。

ヒアルロン酸分解酵素「ヒアルロニターゼ」が活性化する要因としては肌の炎症があげられます。花粉症やアトピー性皮膚炎、紫外線などが肌の炎症を引き起こし「ヒアルロニターゼ」の活性につながるのです。「ヒアルロニターゼ」が活性化するとヒアルロン酸を分解するので、肌から潤いやみずみずしさが失われていくという結果になります。

オリーブ葉はヒアルロン酸分解酵素「ヒアルロニターゼ」の活性を抑制する効果が期待されています。「ヒアルロニターゼ」の活性を抑制することにより、ヒアルロン酸の分解を防ぎ、ヒアルロン酸の減少を食い止めることができるのです。

ヒアルロン酸の量は、30歳代以降で急激に失われていきます。ヒアルロン酸が失われると、見た目のみずみずしさだけでなく、肌内部での水分量が低下しターンオーバーにも影響を与えます。オリーブ葉はヒアルロン酸分解酵素「ヒアルロニターゼ」の活性を抑え肌の老化防止に役立つ効果が期待出来るのです。

ニキビによる炎症の元を抑制するオリーブ葉

ニキビの原因は毛穴の詰まり、皮脂分泌の増加、アクネ菌の増殖などです。表皮の細胞はターンオーバーといって言って一定の周期で生まれ変わる機能があります。

しかし、加齢などによってターンオーバーが乱れてしまうと、本来であれば垢となって剥がれ落ちるものが角質層でとどまり毛穴の出口をふさいでしまいます。その状態でホルモンバラスが崩れるなどの原因により、皮脂分泌が過剰に行われると出口がふさがれた毛穴の中にどんどん皮脂がたまっていくのです。そうするとアクネ菌が増殖します。アクネ菌は誰もが持っている肌の常在菌なのですが、毛穴の中に皮脂がたまってしまうと増えていくのです。さらにアクネ菌は「リパーゼ」という酵素を作り出し、皮脂を分解し遊離脂肪酸を作り出します。この遊離脂肪酸が炎症を引き起こしてニキビとなります。
毛穴に皮脂がたまり、アクネ菌が増殖、リパーゼが発生し炎症を引き起こしたのがニキビなのです。


オリーブ葉は「リパーゼ」の活性を抑制する効果が高く、ニキビの炎症を抑える効果が高いのです。一般的にニキビに対して有効な化粧品は、アクネ菌に対して殺菌というアプローチを行いますが、もう一つ炎症を抑えるというアプローチも必要なのです。炎症を抑えるアプローチが出来るのがオリーブ葉です。炎症の元「リパーゼ」の活性化を抑制することで、できるだけ早く炎症を抑えるので、ニキビ跡を残さないということにつながります。

コラーゲン分解酵素を抑制するオリーブ葉

コラーゲンとは真皮層にある弾力線維のことです。肌のハリや弾力を保つ役割があります。コラーゲンが減少してしまうと、肌にシワができたり、たるみの原因になったりし、見た目年齢にも大きく関わるのです。

そしてコラーゲンは真皮の約70%をしめているため、肌との関係が深いのです。しかし残念なことにコラーゲンは20歳過ぎから劣化し60歳代になると20歳の半分になるという研究データもあるのです。本来このコラーゲンは古いものを分解し常に新しいものと入れ替えることで弾力を維持しています。しかし加齢とともに新たなコラーゲンを作り出す線維芽細胞が劣化してしまうと、受けたダメージに対して、新しくコラーゲンを作り量が補いきれずにコラーゲンは減少してしまいます。

コラーゲンが不足してくると、その対処方法としてまず思い浮かぶのはコラーゲンの補給ではないでしょうか。化粧品として使用したり、食事やサプリメントとして取り入れたりする方も多いと思います。

しかし化粧品や食事でとったものが直接真皮層のコラーゲンになるということはありません。新たなコラーゲンを作るためには線維芽細胞の活性が不可欠になるのです。

ポイントはコラーゲンを「増やす」前に減らさないケアの大切さです。コラーゲンが減少する原因は、紫外線や活性酸素です。紫外線や活性酸素はコラーゲン分解酵素である「コラゲナーゼ」を活性化させます。それによりコラーゲンは分解されて、コラーゲンの劣化が始まりシワ・たるみの原因となります。

オリーブ葉はコラーゲン分解酵素である「コラゲナーゼ」の活性を抑制します。要するにコラーゲンが分解され減少する量を減らすことができるのです。さらにオリーブ葉には抗酸化作用やコラーゲンを硬くしていう糖化に対する効果も報告されているのです。オリーブ葉は加齢によるコラーゲンの減少を食い止めるだけでなく、コラーゲンの質もキープしてくれる効果が期待できます。


美容でオリーブと聞くとオイルのイメージが強いと思いますが、オリーブ葉にもオイル以上の効果が期待できるのです。今回は様々な効果の中からその一部だけ、特に美容についての肌トラブルを未然に防ぐ効果についてご紹介しました。それは「ヒアルロン酸を分解する酵素の活性を抑制する」「ニキビの炎症を起こす酵素の活性を抑制する」「コラーゲンを分解する酵素の活性を抑制する」というものです。その他にもオリーブ葉には優れた抗酸化力を持つポリフェノールや鉄分、カルシウム、ビタミンE、オレイン酸、エレノール酸なども多く含まれる天然成分の宝庫です。これらの天然成分は肌が本来持つ機能を高めつつ、トラブルから肌を守ってくれます。
肌トラブルを未然に防ぎながら、肌機能を高めるオリーブ葉をスキンケアに取り入れてみてはいかかでしょうか。


 

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