秋の旬の食材を使った様々な炊き込みご飯10種(後編)
秋から冬にかけては、炊き込みご飯が美味しい季節です。秋の旬の食材を使った様々な炊き込みご飯10種(前編)では、5つの旬の食材を使った炊き込みご飯を紹介しました。
さらに、後編では、旬の食材を使ったシンプルでリーズナブルな炊き込みご飯を5つ紹介します。
家族の体調に合わせて、シンプルな炊き込みご飯を楽しんでみてはいかがでしょうか。
肌荒れに、さつま芋ご飯(2合分)
さつま芋はスイーツとして積極的に活用されていますが、健康素材としても優れた栄養バランスから可能性があります。
食物繊維が豊富に含まれて、便通だけでなく、血糖値の抑制などにも有効です。便秘が続くと腸内環境は悪化し、悪玉菌や毒素などの有害物質がニキビや肌荒れなどに引き起こすことも。
むくみの原因になるナトリウムを、身体の外に排出する働きをしてくれるのが「カリウム」も豊富。ビタミンも多数含んでいるさつまいは、美肌効果が期待されています。
米は洗い、30分以上浸水させ、水気を切っておきます。
中くらいのさつま芋はさいころに切り、水にさらします。みりん、酒、各大さじ2杯と塩小さじ1杯を加え炊きます。
傷んだ髪の毛が気になる時は鶏めし(2合分)
疲労回復、体力増強効果があります。主な栄養成分は、イミダゾールペプチド、コラーゲン、たんぱく質、豊和脂肪酸、ビタミンA、ビタミンB6などです。
米は洗い、30分以上浸水させ、水気を切っておきます。
若鶏のモモ肉200gを食べやすい大きさに切り、酒を少々加えて混ぜておきます。
油揚げ2分の1枚は薄切りにして、出し醤油大さじ2杯を加えて混ぜ、炊きます。
タンパク質が豊富な大豆ご飯(2合分)
大豆は、良質なタンパク源です。タンパク質は、私たちの臓器や筋肉、皮ふ、髪、血液などを構成するうえで欠かせない成分です。
さらに、大豆イソフラボンがの健康作用により、女性ホルモンのエストロゲンが減少することで起きる更年期症状の緩和や骨粗しょう症対策に効果的と言われています。
乾燥大豆50gは、水に一晩漬けておきます。
米は洗い、30分以上浸水させ、水気を切っておきます。
炊飯器に大豆と塩小さじ半分を入れて混ぜ、炊きます。
便秘には長芋ご飯(2合分)
なんとなく体によさそうなイメージのある長芋ですが食物繊維とレジスタントスターチ(難消化性デンプン)が含まれている点に注目!
消化されずに大腸まで届くデンプンであるレジスタントスターチ(難消化性デンプン)は、食物繊維と同様の働きをし、食後の血糖値の上昇を穏やかにもします。
長芋は他のいも類に比べると比較的、糖質が少ないため、ダイエットをしている方にも最適な食材でもあります。
米は洗い、30分以上浸水させ、水気を切っておきます。
長芋200gは皮をむき、1㎝くらいの半月切りにしておきます。
白だし30mlと塩少々を加えて炊きます。
腸内の環境を整えてくれるレンコンご飯(2合分)
レンコン(漢字では蓮根、藕と書きます)はハス(蓮)の根茎です。ハスは薬用植物でもあり、部位毎に異なる名前がついた生薬です。
ビタミンCをはじめ、便秘を解消するペクチン、ヘミセルロースなどの食物繊維も豊富に含んでいます。さらにムチンという成分で胃腸の粘膜を保護する働きがあり、タンニンという成分には消炎作用や収れん作用があり、胃腸のトラブルを解消するのに役立ちます。
レンコンは、薬膳での働きとは空咳やのどの痛み、慢性的な下痢に良いと言われています。
米は洗い、30分以上浸水させ、水気を切っておきます。
レンコンは7mmほどのいちょう切りにして水にさらしておきます。
好みで油揚げ2分の1枚は薄切り、またはベーコンの薄切り少々を加えます。
出し醤油大さじ2杯を加えて、炊きます。
いつものご飯に、旬の食材を少し入れて炊くだけで体調が整います。
大根、れんこん、里芋、山芋、ごぼう、にんじんなど土の中で育った根菜類は、冬の元気パワーの源なので、具だくさんの味噌汁を作って炊き込みご飯にそえていただきましょう。