パイナップルの消化酵素「ブロメライン」と組み合わせGoodな食材
甘くて、独特の酸味とトロピカルな雰囲気を持つパイナップル。
パイナップルには、タンパク質を消化する酵素のグループであるブロメラインが豊富に含まれていることで知られています。
パイナップルといえば、トロピカルドリンクをはじめ、夏らしい甘いお菓子から肉のマリネまで幅広く使われています。パイナップルは、無限の食べ物や飲み物のレシピに使える多用途の食材でもありますが、一体どのような食材と相性が良いのでしょうか。
高タンパク質な食材とパイナップル
パイナップルに含まれるタンパク質消化酵素ブロメラインは、タンパク質をアミノ酸などの構成要素に分解し、タンパク質の消化と吸収を助けます。
食欲がなくなる夏場にはぴったりのフルーツです。
また、スポーツ界隈でも人気があります。大量のタンパク質を摂取し、迅速な代謝と筋肉繊維への吸収を必要とするエクササイズやボディービルにも人気です。
高たんぱく質の食事に新鮮なパイナップルを取り入れてみましょう。
ケルセチンやクルクミン(ターメリックに含まれる有効成分)とパイナップル
ケルセチンは、葉物野菜、トマト、赤ワイン、緑茶、ケール、ブルーベリーなどの飲料や食品に含まれるフラボノイド抗酸化物質で、フリーラジカルと戦うのに役立ちます。
ターメリックに含まれるクルクミンは抗炎症スパイスとして知られていて、NSAID、抗うつ薬、抗凝固薬、関節炎薬、化学療法などのがん治療薬などの薬剤の代わりに使われたり、併用されたりしています。
パイナップルの消化酵素「ブロメライン」は、抗炎症酵素であり、緊張して炎症を起こした筋肉や結合組織を落ち着かせ、リラックスさせるのに役立ちます。このため、パイナップルは消化不良からアレルギーまであらゆるものを治療する自然療法として広く使用されています。
パイナップルの消化酵素「ブロメライン」をケルセチンやクルクミンと組み合わせることで、より強力な抗酸化作用を持ちます。
例えば、ベリー、パイナップル、野菜、ターメリックを使ってスムージーを作るといいでしょう。
肉料理の下ごしらえにパイナップル果汁
ブロメラインはタンパク質を分解するので、お肉の下味にパイナップルの果汁を使うと柔らかくなります。
パイナップルについては、「ブロメリン」、キウイフルーツについては、「アクチニジン」という、「たんぱく質分解酵素」が含まれており、それがお肉を柔らかくします。
利用法としては、お肉料理などの下ごしらえの際に果実の切り身を乗せたり、果汁をお肉にふりかけて、30分程度そのままにしておくと、お肉の内部のたんぱく質細胞をほどよく分解して、筋張ったお肉等でも柔らかくすることができます。
引用:パイナップルやキウイフルーツを肉の漬け汁として利用すると、焼いたとき肉が軟らかくなると聞きました。どうしてか教えてください。|農林水産省
パイナップルに含まれるタンパク質消化酵素ブロメラインは熱に弱い?!
パイナップルに含まれるブロメラインは、熱に弱いという特性を持っています。ブロメラインの消化への効果をしたいときは生の状態や冷凍で食べるようにしましょう。中国では、酢豚にパイナップルを入れていますが、60度以上に加熱してしまうと効果がなくなってしまいます。酢豚を作るときには、パイナップルは最後に加えるのがベストと言えます。
乳製品とパイナップルと相性の悪い食材?!
酸とブロメラインという酵素がタンパク質を変性させ、苦味が強くなる可能性があります。美味しさを考えると、良い相性とは言い難いでしょう。
例えばミルクシェイクなどをつくるとき、パイナップル、パパイヤ、メロン、キウイフルーツなどにはご用心。
いかにも合いそうな気がしますが、それぞれの果物には、ブロメリン、パパイン、ククミシン、アクチニジンというたんぱく質分解酵素が含まれています。
この酵素が牛乳中のたんぱく質を苦みのあるペプチドに分解するため、果物の熟れ具合にもよりますが、混ぜた直後から30分くらいたつと苦みが出てきてしまうのです。(ヨーグルトでも同様)
パイナップルに含まれる「ブロメライン」を最大限に摂取
パイナップルに含まれるタンパク質消化酵素ブロメラインは、タンパク質をアミノ酸などの構成要素に分解し、タンパク質の消化と吸収を助けます。暑い夏には最大限にブロメラインの効果を享受できるように、食材の組み合わせや調理には気を使ってみると良いでしょう。